こんにちは、garesuです。
腸は「第二の脳」とも呼ばれ、全身の健康に直結しています。
腸内フローラのことをもう少しお伝えしますね。

変化する腸内フローラ
腸内フローラは、年齢・食生活・ストレス・薬の使用などによって絶えず変化します。
この変化は、健康・免疫・美容・精神状態にまで影響を与えるため、とても重要なテーマです。
腸内フローラができるまで
腸内フローラは「生まれつき」だけではなく、育てるものでもあります。
お母さんの胎内にいる赤ちゃんは無菌状態です。ですので、消化管の中に細菌は存在しません。
お母さんの産道を通って出てくるときから、赤ちゃんはいろいろな微生物に触れ、それらを体内に取り入れていきます。
生まれて間もない赤ちゃんの腸内には、まず大腸菌などの細菌がみられるようになります。
その後、授乳を開始して数日経つと、母乳に含まれるオリゴ糖などの糖分をエサとしてビフィズス菌が増殖して、腸内フローラのうち約90%以上を占める状態になります。
赤ちゃんの弁が黄色く、大人に比べて悪臭が少ないのは、腸内の悪玉菌が少ないためと考えられます。
その後、離乳食が始まり野菜や肉などを摂りはじめると、食物からさまざまな細菌が体内に入り、腸内細菌の種類は多様化していきます。
3歳から5歳くらいまでは、その人の腸内フローラのパターンが出来上がります。
腸内フローラのパターンは一人一人異なり、基本的は構成は大人になっても変わらないといわれています。


母乳で育った乳児は人工乳で育った乳児に比べて腸内のビフィズス菌が多い傾向が見られます。
このことから、人の母乳にはビフィズス菌を増やす因子が含まれていると考えられています。
腸内フローラは崩れます
腸内フローラが崩れる原因は、現代の生活習慣に多く潜んでいます。
これが原因で便秘・下痢・肌荒れ・免疫力の低下など、さまざまな不調が起こることもあります。
3歳から5歳くらいまでは、その人の腸内フローラのパターンが出来上がります。基本的は構成は大人になっても変わらない。とお伝えしましたが、腸内のビフィズス菌は年齢とともに勢力が弱まります。
成人では腸内フローラの10〜20%程度にまで減少します。
さらに老年期になると、腸内細菌全体の数が減少するとともに善玉菌も減り、次第に悪玉菌や日和見菌が優位になっていきます。
腸内フローラは加齢による変化のほか、食事によっても大きな影響を受けます。
肉に偏った食事は動物性タンパク質や脂質のとり過ぎに繋がりやすく、腸内の悪玉菌を増やす原因となります。
また、ストレスや病気によって腸内フローラのバランスが崩れることもあります。
腸内には腸管神経系というネットワークがあります。
腸管神経系は脳と密接に関わりながら、身体のさまざまな機能を調節しています。大きなストレスが加わると、善玉菌の数が減少して悪玉菌が優勢になってしまうことがあります。
年齢 | 腸内フローラの状態 | 主な特徴 | 対応・ポイント |
---|---|---|---|
出生時(0歳) | ほぼ無菌状態からスタート | 出産方法(自然分娩or帝王切開)により初期菌が決定 | 母乳によるビフィズス菌の定着がカギ |
乳児期(〜1歳) | ビフィズス菌が優勢 | 免疫の基盤が形成される | 母乳+離乳食でバランスを育てる |
幼児期(1〜3歳) | 菌の多様性が増加 | 善玉・悪玉・日和見菌の比率が固まり始める | 発酵食品や食物繊維の導入開始 |
学童期(4〜12歳) | 腸内フローラの基礎完成 | 大人に近い細菌バランス | 好き嫌いを減らし、バランスの良い食事を |
思春期〜成人期(13〜40代) | 最も安定・多様性が豊富 | 食生活やストレスで崩れやすい | 食物繊維・発酵食品・生活習慣の見直し |
中年期(40〜60代) | 善玉菌の減少が始まる | 悪玉菌が増えやすくなる傾向 | 腸活の意識を高め、腸年齢を維持 |
高齢期(60代〜) | 善玉菌がさらに減少、日和見・悪玉菌が優勢に | 免疫力・代謝が低下 | 発酵食品+プロバイオティクスサプリ活用 |
腸内フローラは一生を通じて変化し続けるため、年齢ごとのケアがとても重要です。

食事で整える腸内フローラ
腸内フローラは「食事」で整えることができます。
実は、腸内細菌の多くは私たちが食べたものをエサにして生きているため、どんな食べ物を摂るかが腸内環境のカギを握っています。
善玉菌を摂るには発酵食品を!
善玉菌を効率よく摂るためには「発酵食品」が最強の味方です。
日本の伝統的な食文化には、腸に良い発酵食品がたくさんあります。毎日の食卓に少しずつ取り入れることで、腸内フローラをしっかり整えることができます。
納豆には納豆菌、糠漬けには乳酸菌や酵母菌、ヨーグルトにはさまざまな乳酸菌が含まれています。
腸内環境を改善してくれる微生物のことをプロバイオティクスといいます。
善玉菌を多く含む食品のことをプロバイオテックス食品とよびます。

プロバイオティクスの定義
プロバイオティクスの概念は1989年イギリスの微生物学者フラーのよって「腸内フローラのバランスを改善することにより人に有益な作用をもたらす生きた微生物」と定義されました。
現在では「十分量を摂取したときに宿主に有益な効果を与える生きた微生物」という定義が一般的です。
発酵食品 | 含まれる菌 | 主な効果 |
---|
ヨーグルト | 乳酸菌・ビフィズス菌 | 整腸作用・免疫力向上・便通改善 |
納豆 | 納豆菌 | 便秘解消・血液サラサラ・骨の強化 |
味噌 | 乳酸菌・酵母菌 | 腸内環境改善・代謝促進・美肌効果 |
キムチ | 乳酸菌 | 腸の動き活性化・冷え対策・脂肪燃焼 |
ぬか漬け | 植物性乳酸菌 | 腸まで届きやすく、善玉菌を増やす |
チーズ(ナチュラル) | 乳酸菌 | カルシウム補給+腸活のW効果 |
甘酒(ノンアル) | 酵母・麹菌 | 飲む点滴とも言われる栄養豊富な発酵飲料 |
プロバイオティクスの代表的なものがビフィズス菌です。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌の多くは、胃液に含まれる胃酸などによって腸に到達する前に死んでしまいます。
しかし、ビフィズス菌は生きたままの状態で腸まで届いて善玉菌として働きます。
乳酸菌は腸に行き着く前に死んでしまうので意味がないの?と思われますが、とっても役に立っています。
乳酸菌の死骸は善玉菌のエサになったり、悪玉菌を吸着して体外に排出したりしますので腸内環境の改善ができるのです。

プロバイオティクス食品によって善玉菌を直接体内に摂りいれても、全ての菌が腸内に定着するわけではありません!
食品を通して腸内に入った菌の多くは、数日で便として体外へ排出されてしまいます。
そのため、プロバイオティクス食品は継続して摂ることが大切なんですよ。
無理なく続けるためには、毎日の朝食で納豆を食べる、食後のデザートにヨーグルトを食べるなど、決まった時間に発酵食品を食べる習慣をつけるといいですね。

より効果的な摂り方
プレバイオティクス(エサ)と一緒に摂る

「善玉菌+エサ」のセットで相乗効果(=シンバイオティクス)!
- ヨーグルト+バナナ(オリゴ糖)
- 納豆+刻みオクラ(食物繊維)
- 味噌汁+わかめやごぼう(食物繊維)
毎日少量ずつ継続する
- 腸内細菌は「エサがないとすぐに減る」ため、継続摂取が鍵
- 例)ヨーグルト100g/日、納豆1パック/日など
常温または非加熱で摂る
- 生きた菌を腸まで届けるには加熱しすぎないことが重要
- 味噌汁は火を止めてから味噌を溶く
- キムチ炒めよりも生キムチが効果的

食後または朝に摂る
- 空腹時は胃酸が強く、菌が死滅しやすい
- 食後や朝食で摂ると、胃酸が薄まり善玉菌が生きて腸まで届きやすい
できるだけ多様な種類をローテーション
- 同じヨーグルトや納豆だけでなく、いろいろな発酵食品を組み合わせると、菌の多様性が増す
- 例:月曜はぬか漬け、火曜はキムチ、水曜はヨーグルト…というように
夜にヨーグルトを食べるのもおすすめ
- 腸は夜に活動が活発になるため、夜ヨーグルト習慣は整腸に効果的
水分をしっかり摂る(1日1.5〜2L)
- 善玉菌が活性化するには水分も必要
- 特に食物繊維とセットで摂ると、腸のぜん動運動が促進される

発酵食品+和食の組み合わせが最強
- 味噌汁、漬物、納豆、玄米など、昔ながらの和食は腸に優しい
- 乳酸菌+酵素+食物繊維+植物性たんぱく質が自然に摂れる

いかがでしたか?
発酵食品は、毎日の食事に取り入れやすく、無理なく腸内環境を整えられる優れた食材です。善玉菌のチカラで、体の内側から元気に!
参考文献
「発酵食品ソムリエ講座テキスト1 伝統的な和食と日本の発酵文化」U-CAN
「発酵食品ソムリエ講座テキスト2 世界にひろがる発酵食品と健康」U-CAN
「発酵食品を楽しむ教科書」 ナツメ社