こんにちは、garesuです。
「腸内フローラ」という言葉を、テレビやインターネットで見かけることが増えましたよね。
身体に良さそうなイメージはあっても、
「腸内フローラとは、そもそも何のこと?」
「善玉菌を増やすには、何を食べればいいの?」
と、よくわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私たちの腸内には、たくさんの細菌がすんでいます。
それらが種類ごとに集まっている様子が、花畑のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれています。
腸内フローラは、年齢や食生活、生活習慣などによって変化します。
今回は、腸内フローラの基本と、毎日の食事で腸内環境を整えるためにできることを、わかりやすくご紹介しますね。

腸内フローラとは?
腸内フローラとは、腸内にすむさまざまな細菌の集まりのことです。
「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」とも呼ばれています。
腸内細菌は、大きく次のように分けて説明されることがあります。
・善玉菌
身体にとって良い働きをすると考えられている菌
・悪玉菌
増えすぎると腸内環境に好ましくない影響を与える菌
・日和見菌 (ひよりみきん)
腸内の状態によって、善玉菌または悪玉菌のどちらか優勢なほうに影響を受けやすい菌
ただし、腸内細菌の働きはとても複雑です。
特定の菌だけを「良い菌」「悪い菌」と単純に分けられない場合もあり、さまざまな菌がバランスを保ちながら存在することが大切だと考えられています。
▶︎腸内環境と免疫の関係については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

腸内フローラは成長とともに変化する
赤ちゃんの腸内フローラは、出産方法、授乳方法、周囲の環境、食事、薬の使用など、さまざまな影響を受けながら形成されていきます。
特に乳幼児期は、腸内細菌の種類や構成が大きく変化する時期です。

母乳には、ビフィズス菌などが利用するオリゴ糖が含まれており、母乳で育つ乳児ではビフィズス菌が多くみられる傾向があります。
その後、離乳食が始まり、食べられる食品が増えるにつれて、腸内細菌の種類も少しずつ多様になっていきます。
腸内フローラは3歳頃までに大人に近い状態へ発達すると考えられていますが、その後も食生活や生活習慣などによって変化します。
年齢、食生活、睡眠、運動、ストレス、病気、薬の使用などによって、大人になってからも変化し続けます。
腸内フローラは「生まれつき」だけではなく、育てるものでもあります。

腸内フローラが乱れる原因
腸内フローラの状態は、人によって異なります。
また、同じ人でも毎日の生活によって変化します。
腸内環境に影響を与える主な要因として、次のようなものが挙げられます。
・偏った食生活
・食物繊維の不足
・睡眠不足
・運動不足
・強いストレス
・加齢
・病気や薬の影響
肉や脂質の多い食事が続き、野菜や豆類、海藻類などが少なくなると、腸内細菌が利用する食物繊維も不足しやすくなります。
大切なのは、特定の食品だけに頼るのではなく、さまざまな食品を組み合わせることです。

年齢によっても変化する腸内フローラ
腸内フローラは、一生を通じて変化します。
乳幼児期
腸内フローラが大きく形成される時期です。
授乳から離乳食へと食事が変化するにつれて、腸内細菌の種類も増えていきます。
学童期から成人期
大人に近い腸内フローラへと発達します。
食生活や睡眠、運動、ストレスなど、生活習慣の影響を受けやすくなります。
中年期から高齢期
加齢や食事量の変化、運動量の低下、薬の使用などによって、腸内フローラの構成が変わることがあります。
年齢だけで決まるものではありませんが、毎日の食事や生活を見直すことは、どの年代でも大切です。
食事で腸内環境を整える
腸内細菌は、私たちが食べたものの影響を受けます。
そのため、腸内環境を整えるうえで、毎日の食事はとても大切です。
腸活では、主に次の2つを組み合わせる方法が知られています。
プロバイオティクス
プロバイオティクスとは、十分な量を摂取したときに、身体に良い働きをもたらすことが確認された生きた微生物のことです。
乳酸菌やビフィズス菌などが代表的ですが、発酵食品に含まれるすべての菌が、プロバイオティクスに該当するわけではありません。
ヨーグルトなどを選ぶときは、商品に表示されている菌株や特徴を確認してみるのもよいでしょう。

発酵食品に含まれるすべての微生物を、プロバイオティクスと呼ぶわけではありません。菌株や摂取量が明確で、健康への働きが確認されたものがプロバイオティクスです。
プレバイオティクス
プレバイオティクスとは、腸内細菌に利用され、腸内環境に良い影響を与える食品成分のことです。
食物繊維やオリゴ糖を含む食品が、その例として知られています。
食物繊維を含む主な食品には、次のようなものがあります。
・野菜
・果物
・豆類
・きのこ類
・海藻類
・玄米や雑穀
・いも類
善玉菌を含む食品と、その菌が利用する食物繊維やオリゴ糖を一緒に摂る考え方を「シンバイオティクス」といいます。

食品から摂った微生物の多くは、腸内にもともとすむ菌として定着するわけではありません。
また、プロバイオティクスの働きは菌株や摂取量によって異なります。商品に表示された摂り方を確認しながら、無理のない範囲で取り入れましょう。
発酵食品を無理なく取り入れる
日本の食卓には、身近な発酵食品がたくさんあります。
・ヨーグルト
・納豆
・味噌
・ぬか漬け
・キムチ
・ナチュラルチーズ
・甘酒
ただし、発酵食品であれば、どれでも同じ菌や働きを持っているわけではありません。
加熱や製造方法によって、生きた微生物が含まれていない場合もあります。
それでも発酵食品には、発酵によって生まれたうま味や香りがあり、毎日の食事を豊かにしてくれる魅力があります。
「菌を生きたまま摂らなければ意味がない」と考えすぎず、食事全体のバランスを意識しながら楽しむことが大切です。

発酵食品と食物繊維を組み合わせる
難しい料理を作らなくても、いつもの食事に少し加えるだけで始められます。
ヨーグルトとバナナ
ヨーグルトに、食物繊維やオリゴ糖を含むバナナを合わせます。
朝食や間食にも取り入れやすい組み合わせです。
納豆とオクラ
納豆に刻んだオクラを加えます。
ご飯にのせるだけで、発酵食品と食物繊維を一緒に摂ることができます。
味噌汁とわかめ、きのこ
毎日の味噌汁に、わかめやきのこ、根菜などを加えます。
具だくさんにすると、食物繊維だけでなく、さまざまな栄養素も摂りやすくなります。
ぬか漬けを一品添える
食卓にぬか漬けを少量添えるだけでも、発酵食品を身近に楽しめます。
塩分の摂りすぎには気をつけながら、自分に合う量を取り入れましょう。
続けるために大切なこと
腸内環境を整えるために、特別な食品を一度にたくさん食べる必要はありません。
大切なのは、自分の生活に取り入れやすい方法を見つけることです。
私は、朝に味噌汁を飲んだり、納豆やぬか漬けを食卓に添えたりしています。

毎日すべてをそろえようとすると負担になりますが、
「今日は味噌汁」
「明日はヨーグルト」
「夕食にはぬか漬け」
というように、無理のない範囲で続けることならできますよね。
人によって体質や腸内フローラは異なるため、自分のお腹の調子を見ながら取り入れていきましょう。
発酵食品だけに頼らないことも大切
腸内環境を整えるためには、発酵食品だけでなく、
・食物繊維を含む食品を食べる
・十分な睡眠をとる
・適度に身体を動かす
・規則正しい生活を心がける
・水分を不足させない
といった生活習慣も大切です。
便秘や下痢、腹痛などの症状が長く続く場合や、血便、体重減少などがみられる場合は、自己判断で腸活を続けるのではなく、医療機関へ相談してくださいね。

いかがでしたか?
小さな腸活を毎日の習慣に‥‥
腸内フローラは、乳幼児期に大きく形成され、その後も年齢や食事、生活習慣などによって変化します。
腸内環境を整えるために大切なのは、発酵食品だけをたくさん食べることではありません。
発酵食品と食物繊維を組み合わせ、食事全体を整えることが基本です。
朝に納豆を食べる。
味噌汁にわかめやきのこを加える。
ぬか漬けを少し添える。
そんな小さな習慣なら、無理なく始められるのではないでしょうか。
自分のお腹の様子を見ながら、続けやすい腸活を見つけていきましょう。

昔から食べ継がれてきた発酵食品には、おいしさや保存性だけでなく、毎日の食卓に取り入れやすい魅力があります。
▶︎発酵食品についてもう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

参考文献
「発酵食品ソムリエ講座テキスト1 伝統的な和食と日本の発酵文化」U-CAN
「発酵食品ソムリエ講座テキスト2 世界にひろがる発酵食品と健康」U-CAN
「発酵食品を楽しむ教科書」 ナツメ社

