【いろいろな節 発酵食品】

魚 削り節 発酵食品

こんにちは、garesuです。

「節」にもいろいな物があります。
みなさんはいくつご存知ですか?

魚の種類別

鰹節と同じで、生切りした魚を煮熟して焙乾したものを節類(ふしるい)といいます。
原料の魚の種類によって分類されます。

節類


鰹からつくる鰹節のほかに、宗田鰹(そうだ)からつくる宗田節、キハダマグロからつくるマグロ節、脂の少ないゴマサバを原料とするさば節などがあります。

多くは削り節や麺つゆなどの加工品に使われます。
ほかに、うどん屋、蕎麦屋のだしの原料としても大切に使われています。

節によって、だしの出方や風味に特徴があります。地域の食文化に合わせて使い分けされています。

かつお節

  • かつお節は、カツオを煮てから乾燥・燻製し、さらにカビ付けを行って熟成させた節です。日本の料理に欠かせない出汁の材料として広く使われています。

特徴

  • 強い旨み: かつお節は、イノシン酸という旨み成分が豊富で、非常に風味が強いです。
  • 香り: 燻製された香ばしい香りが特徴で、出汁にすると料理全体に豊かな風味を与えます。
  • 硬さ: 乾燥が進むと石のように硬くなるため、削って使用するのが一般的です。

用途

  • 出汁: かつお節で取った出汁は、味噌汁、うどんやそばのつゆ、煮物など、あらゆる和食のベースとなります。
  • トッピング: 削り節としてお好み焼きやたこ焼き、冷奴、サラダなどに振りかけて使用することも多いです。

煮干しの「節」

  • 煮干しは小魚(主にイワシ)を茹でて乾燥させたものです。煮干し自体は「節」とは呼ばないことが多いですが、出汁を取るための重要な素材の一つです。

特徴

  • 魚の風味: 小魚の旨みが凝縮されており、かつお節に比べて魚の香りが強いです。
  • 安定した風味: 水で煮出すだけでしっかりとした出汁が取れるため、手軽に使えます。

用途

  • 出汁: 煮干しの出汁は、味噌汁やラーメン、鍋料理などに使われ、濃厚な魚の風味を活かしたスープが作れます。
  • 濃い味の料理: 煮干しの風味が強いので、濃い味付けの煮物や炒め物などにも向いています。

鰤(ぶり)や鮭の「節」

  • 鰤や鮭の節は、大型魚である鰤や鮭を使いやすくするために切り分けた部分です。特に胴体部分を「節」と呼ぶことが多く、切り身のように使われます。

特徴

  • 脂分: 鰤や鮭は脂が豊富な魚で、焼くと風味豊かな脂が出ます。
  • 栄養価が高い: これらの魚はDHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸が豊富で、健康にも良いとされています。

用途

  • 焼き物や煮物: 鰤の照り焼き、鮭の塩焼きや煮付け、酒蒸しなど、調理の際に切り分けられた節をそのまま使います。
  • 鍋料理: 鰤しゃぶや鮭のちゃんちゃん焼きなど、節を丸ごと使うことが多いです。

宗田節(そうだぶし)

  • 宗田節は、ソウダガツオ(宗田鰹)というカツオの一種を乾燥させた節です。かつお節に似た製法で作られますが、より濃厚な風味が特徴です。

特徴

  • 強い風味: かつお節よりも香りが強く、濃厚な旨みが特徴です。特に「濃い出汁」が必要な場合に重宝されます。
  • 色が濃い: 出汁を取ると、かつお節よりも色が濃く、味わいも深みが増します。

用途

  • 出汁: 宗田節は、濃い味のスープや出汁を作りたい時に使用されます。ラーメンのスープや、特に風味が求められる煮物に使われます。
  • かつお節とのブレンド: かつお節と組み合わせて出汁を取ることも多く、料理に深みを加えます。

さば節

  • さば節は、サバを乾燥させて作った節です。かつお節と似た方法で作られますが、サバ独特の風味があります。

特徴

  • 甘みとコク: さば節は、かつお節に比べると少し甘みがあり、独特の深いコクを持っています。
  • 香りが強い: サバの持つ強い香りがあり、魚の旨みが際立ちます。

用途

  • 出汁: さば節は味噌汁や煮物などの出汁に使われます。特に、濃い味の料理や煮込み料理に最適です。
  • かつお節とブレンド: かつお節と合わせて使うことで、出汁に複雑な味わいを加え、料理に深みを与えます。

いわし節

  • いわし節は、イワシを乾燥させて作った節です。いわしを煮てから乾燥させ、燻製して作られます。こちらもかつお節に似た製法です。

特徴

  • 独特の風味: いわしの節は、魚の風味が非常に強く、かつお節や宗田節よりもさらに濃厚です。
  • コクが深い: いわしの脂肪分により、出汁を取ると濃厚でコクのある味になります。

用途

  • 濃い出汁: いわし節は、濃い出汁を取りたい時に使われ、煮物や汁物に深い風味を与えます。
  • ラーメンや鍋料理: ラーメンのスープや鍋料理など、強い風味を必要とする料理に使われます。

さんま節

  • さんま節は、サンマを燻製・乾燥させた節です。かつお節と同様の製法で作られ、特に脂の乗ったサンマから作られるため、コクが豊かで濃厚な風味を持っています。

特徴

  • 風味の濃さ: さんまは脂肪分が多い魚なので、節にすると独特の強いコクが生まれます。
  • 香り: 燻製の香ばしさが強く、料理にしっかりとした存在感を加えるのが特徴です。
  • 風味の深さ: かつお節に比べると、魚の油分による深い味わいがあり、少し重めの風味です。

用途

  • 出汁: さんま節から取った出汁は、濃厚で深みのある味になるため、ラーメンや煮物、濃い味付けの料理によく使われます。
  • 料理のトッピング: 削ってサラダやおひたしにかけることもあります。
  • 煮物や汁物: さんま節の濃厚な出汁は、味噌汁や煮物、鍋料理などにも向いています。

マグロ節

  • マグロ節は、マグロを乾燥・燻製したもの。マグロを煮た後に乾燥させ、カビ付けや熟成を行って作られます。かつお節と同様の製法ですが、マグロ特有の淡白な風味が特徴です。

特徴

  • 淡白な味: マグロは他の魚に比べて脂肪分が少なく、節にしたときの味もあっさりしています。
  • 上品な風味: かつお節ほどの強い香りや濃厚さはなく、より軽やかで繊細な味わいが感じられます。
  • 柔らかな香り: マグロ節は強すぎない香りで、上品な和食に向いています。

用途

  • 出汁: かつお節よりも軽めの出汁が取れるため、繊細な味わいの料理、特にうどんや蕎麦、和風スープなどに使用されます。
  • 淡白な料理: 出汁としての風味が優しく、素材の味を引き立てるため、魚の風味を抑えたい場合や、料理全体をあっさり仕上げたい時に使われます。
  • 繊細な出汁が必要な料理: 例えば、茶碗蒸しや出汁巻き卵など、濃い出汁よりも淡い風味が求められる料理にぴったりです。

削り節の日本農林規格

削り節の日本農林規格(JAS規格)は、削り節の品質や製法に関する基準を定めたもので、農林水産省によって管理されています。この規格により、削り節が一定の品質と安全性を保って流通することが保証されています。

削り節のJAS規格

削り節に関する日本農林規格は、かつお節やその他の節から作られる削り節について規定されています。

対象となる削り節
かつお節宗田節さば節むろあじ節いわし節など、様々な魚を原料とした削り節が対象です。これらの削り節は、煮てから乾燥させた「節」を削ったものです。

削り節の分類
削り節は製造工程や削り方の違いにより分類されます。
厚削り: 比較的厚めに削られた節で、煮物や濃厚な出汁を取るために使用されます。
薄削り: 薄く削られた節で、出汁を素早く取ることができ、またトッピングとしても使われます。
粉削り: 削った節をさらに粉状にしたもので、手軽に出汁を取ったり、調味料として使われます。

品質基準
形状および削り方
削り節は、削り方に応じて「厚削り」「薄削り」「粉削り」などに分類されます。形状は、使用目的に応じて均一でなければならず、異常な形や大きさのバラつきがないことが求められます。

成分規定
削り節の成分に関する基準も定められており、特に以下の項目が重要視されます。

水分量: 削り節の水分量は、適切に管理されている必要があります。乾燥が不十分だと品質が低下し、カビが生えやすくなるため、水分含有率は14%以下とされています。
脂肪分: 節に使用される魚種によって異なるが、余分な脂肪分があると酸化しやすく、風味が劣化する可能性があるため、適切に管理されます。

異物混入
削り節には、骨、皮、血合いなどの異物が含まれていないことが基準とされています。品質の良い削り節は、異物ができるだけ除去され、身がしっかりしている必要があります。

香り・色
削り節の色や香りも品質を判断する大切な基準です。
香り: 削り節は燻製特有の香りを持ち、香ばしく、嫌な臭いがないことが重要です。劣化したり、不良品では生臭さや酸化臭が感じられることがあります。
: 削り節は魚の種類によって異なるものの、基本的には鮮やかで透明感のある色が求められます。酸化や乾燥不十分だと色がくすんだり黒ずむことがあります。

風味(味)
削り節は、削った節自体に強い**旨み(イノシン酸)**があることが求められます。旨みがしっかりと感じられ、雑味や苦味がないことが良品の証です。

保存性
削り節は高温多湿を避けて保存しなければなりません。特に削り節は水分含有量が低く、適切に乾燥されているため、カビの発生を防ぐことができます。包装も密閉されたもので、品質劣化を防ぐための工夫がされています。

表示基準
削り節のパッケージには、JAS規格に基づいた表示基準があります。
原料名: 使用した魚種(例:かつお、宗田かつお、さば、いわしなど)を明記。
産地: 原料となる魚の産地。
製造者情報: 製造者の名前や住所。
賞味期限: 保存条件に基づき設定された適切な期限。

その他の基準
削り節には、漂白剤や防腐剤を使用していないことが求められ、天然の素材としての安全性を確保しています。
また、規格外の異常な成分や物質(化学的な添加物や異常な風味など)が含まれていないことが保証されることが大切です。

いかがでしたか?

日常でよく使うものは鰹節だと思いますが、宗田節やまぐろ節もチャレンジしてみては?

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