こんにちは、garesuです。
まだまだ続きます、世界のパンの種類をお伝えします。

- イタリアのパン 🇮🇹
- ヨーロッパのその他のパン
- ルイボ (Rúgbrauð) – アイスランド 🇮🇸
- ボーロ・ド・セイミーニャス (Broa de Milho) – ポルトガル 🇵🇹
- カリーパン (Kalács) – ハンガリー 🇭🇺
- ホイートン (Húðin) – ノルウェー 🇳🇴
- バルカンパン (Balkan Bread) – バルカン半島
- バビカ (Bábovka) – チェコ共和国 🇨🇿
- バニュラ (Bannock) – スコットランド 🏴
- クルスティウレ(Krutka) – ポーランド 🇵🇱
- リガ・ブラック・ブレッド (Rye Bread) – ラトビア 🇱🇻
- デンマークのラグブロット (Rugbrød) 🇩🇰
- ボリリアス (Borodinsky Bread) – ロシア 🇷🇺
- ナーン (Naan) – トルコ 🇹🇷
- カイザーゼンメル (Kaisersemmel) ー オーストリア 🇦🇹
- ツォプフ (Zopf) ー スイス 🇨🇭
- 関連
イタリアのパン 🇮🇹
イタリアのパンは、その地域性と多様性で知られています。
イタリア全土には、地元の特産品や伝統的な製法を反映したさまざまな種類のパンがあり、それぞれが独自の風味や食感を持っています。
イタリアでは、パンはパスタと並んで食卓に欠かせない重要な食材であり、日常の食事や特別な場面で広く親しまれています。
チャバッタ (Ciabatta)
チャバッタは、北イタリア発祥のパンで、その名前は「スリッパ」という意味があり、平たく形作られた外見に由来します。外はカリッとしたクラストで中は大きな気泡があり、軽くてふんわりとした食感が特徴です。オリーブオイルを使って作られ、サンドイッチやブルスケッタにぴったりのパンです。特にトスカーナやロンバルディア地方で人気があります。
フォカッチャ (Focaccia)
フォカッチャは、イタリア全土で食べられるフラットブレッドの一種で、特にリグーリア地方で有名です。オリーブオイルをたっぷり塗って焼き上げ、ローズマリーやオリーブ、トマト、玉ねぎなどをトッピングしたものが一般的です。外はカリッとしていて中はふんわりと柔らかく、軽いスナックやサンドイッチ用のパン、または食事の付け合わせとして食べられます。
グリッシーニ (Grissini)
グリッシーニは、細長いスティック状のパンで、ピエモンテ州のトリノで生まれました。グリッシーニは薄く、パリパリとした食感が特徴で、食前のスナックとして出されることが多いです。シンプルな塩味のものが一般的ですが、ゴマやローズマリー、パルメザンチーズを加えたバリエーションもあり、イタリア全土のレストランで人気です。
パーネ・トスカーノ (Pane Toscano)
パーネ・トスカーノは、トスカーナ地方の伝統的なパンで、無塩パンとして知られています。中世の時代、塩の価格が高騰した際に、トスカーナの人々は塩を使わずにパンを焼き始め、それが今日でも続いている伝統です。無塩のため、塩気の強い料理や濃厚なソースと一緒に食べるのに最適で、特にハムやチーズとの相性が抜群です。
パーネ・カラザウ (Pane Carasau)
パーネ・カラザウは、サルデーニャ島の伝統的なフラットブレッドで、非常に薄くてパリパリとした食感が特徴です。このパンは非常に軽く、保存性が高いので、もともとは羊飼いが長い旅に出る際に持ち歩く保存食として作られました。パーネ・カラザウは、そのまま食べるだけでなく、スープに浸して食べたり、オリーブオイルをかけてトーストすることもあります。
カザレッチョ (Pane Casareccio)
「カザレッチョ」とは「家庭風のパン」を意味し、イタリアの家庭で昔から作られているシンプルなパンです。カリッとした外皮としっかりとしたクラムが特徴で、全粒粉やライ麦を使ったバリエーションもあります。日常の食卓でよく見られるパンで、オリーブオイルやバルサミコ酢をつけて食べたり、パスタ料理やスープと一緒に楽しむことが多いです。
パーネ・ディ・アルタムーラ (Pane di Altamura)
パーネ・ディ・アルタムーラは、プーリア州アルタムーラという町の特産で、DOP(原産地名称保護)に指定されているパンです。デュラム小麦を使って作られるため、黄色がかった色をしており、厚いクラストが特徴です。外側はしっかりとしていて内側はふんわりと柔らかく、保存性が高いことから、長期間新鮮な状態で食べることができます。
ピアディーナ (Piadina)
ピアディーナは、エミリア・ロマーニャ地方で親しまれている薄いフラットブレッドです。小麦粉、水、塩、そして時にはラードやオリーブオイルを使って作られ、焼きたての状態でサンドイッチのように具材を包んで食べるのが一般的です。生ハム、チーズ、ルッコラなどを挟んだシンプルなものが人気で、軽食やストリートフードとして親しまれています。
パネットーネ (Panettone)
パネットーネは、クリスマスの時期にイタリア全土で食べられる伝統的な菓子パンです。もともとはミラノ発祥で、卵とバターをたっぷり使ったリッチな生地に、レーズンやオレンジピールなどのドライフルーツが入っています。ふんわりと軽く、ほのかな甘みがあり、クリスマスや新年を祝う席でデザートとして食べられます。
コロンバ (Colomba)
コロンバは、「ハト」を意味し、イースターの時期に食べられるイタリアの伝統的なパンです。形が鳩に似ており、パネットーネと同じくバターと卵をたっぷり使った甘い生地に、アーモンドや砂糖がトッピングされています。コロンバは、特にイタリアの家庭や祝祭日で人気のあるデザートパンです。
スカルペッレ (Schiacciata)
スカルペッレは、トスカーナ地方やシチリア島で人気の平たいパンで、オリーブオイルをたっぷり使い、ローズマリーなどのハーブがトッピングされています。トスカーナ版のフォカッチャとも言え、外側はカリカリで内側はしっとりしています。スカルペッレは、単独で食べても美味しいですが、サンドイッチやオリーブオイルをつけて食べることも多いです。
イタリアのパンは、その種類の豊富さや地域ごとの特色がとても際立っています。
各地域の特産品や食文化に根ざしたパンが多く、それぞれのパンは地元の食材と絶妙にマッチしています。
また、パンはイタリア人の食生活に欠かせない存在であり、朝食やランチ、ディナーと、どんなシーンにも登場します。
イタリアを訪れる際は、地域ごとのパンを味わい、その多様性と美味しさを楽しんでみてくださいませ。
ヨーロッパのその他のパン
ヨーロッパ各国には、独自の伝統や地域の食材を活かしたさまざまなパンがあります。
それぞれの国や地域で異なる風味や形状のパンが存在し、ヨーロッパ全体で多様なパン文化が発展しています。
ルイボ (Rúgbrauð) – アイスランド 🇮🇸
ルイボは、アイスランドの伝統的なライ麦パンです。特徴的なのはその焼き方で、地熱を利用してゆっくり蒸し焼きにされることが多いです。そのため、非常にしっとりとしていて、甘みが強いのが特徴です。フィッシュスープやバター、燻製魚と一緒に食べることが多く、アイスランドの食文化を象徴するパンの一つです。
ボーロ・ド・セイミーニャス (Broa de Milho) – ポルトガル 🇵🇹
ポルトガルの「ボーロ・ド・セイミーニャス」は、トウモロコシ粉を使ったパンで、特に北部地方で人気があります。厚めのクラストとしっとりした中身が特徴で、ライ麦や小麦粉とブレンドされることも多いです。このパンは伝統的に煮込み料理やスープとともに提供され、ポルトガルの農村地域でよく食べられています。
カリーパン (Kalács) – ハンガリー 🇭🇺
カリーパンは、ハンガリーの伝統的な甘いパンです。特にイースターやクリスマスの時期に食べられることが多く、バター、牛乳、砂糖をたっぷり使って作られています。編み込まれた美しい形状が特徴で、しっとりとした食感を持っています。プレーンなものもありますが、時にはレーズンやナッツが練り込まれることもあります。
ホイートン (Húðin) – ノルウェー 🇳🇴
ホイートンは、ノルウェーのクリスマスシーズンに特に食べられる甘いパンです。クロワッサンのようにバターを何層にも重ねた生地が使われ、豊かなバターの風味が感じられます。砂糖がまぶされて焼かれることが多く、ホットコーヒーや紅茶と一緒に食べるのが定番です。
バルカンパン (Balkan Bread) – バルカン半島
バルカン半島全域では、シンプルな生地で作られるパンが多く、「パネ (Pene)」や「レピーニャ (Lepinja)」といったフラットブレッドが代表的です。これらのパンは、外側が薄くて軽く、中はしっとりとした柔らかい食感が特徴です。特に焼き肉やシチュー、ヨーグルトベースのソースと相性が良く、日常の食卓によく登場します。
バビカ (Bábovka) – チェコ共和国 🇨🇿
バビカは、チェコ共和国で親しまれている甘いパンケーキ状のパンです。通常、リング型に焼かれ、マーブル模様が特徴です。バターと卵をたっぷり使ったしっとりとした生地で、チョコレートやナッツが加えられることもあります。コーヒーや紅茶と一緒にデザートとして食べることが多く、特に祝祭日に好まれます。
バニュラ (Bannock) – スコットランド 🏴
バニュラは、スコットランドの伝統的なフラットブレッドです。もともとは石で焼かれていた歴史があり、非常にシンプルな材料で作られます。小麦粉やオート麦粉、水または牛乳を使って作られ、外はカリッと、中はしっとりしています。特に伝統的な朝食やハイランド地方の食事の一部として提供されることが多く、ジャムやバターと一緒に食べるのが一般的です。
クルスティウレ(Krutka) – ポーランド 🇵🇱
ポーランドのクルスティウレは、やや硬めの外皮が特徴のパンで、ジャガイモやヨーグルトを使った生地が含まれることが多いです。このパンは、軽食やディップと一緒に食べられることが多く、外がカリカリとしていながらも中がしっとりとしているのが特徴です。
リガ・ブラック・ブレッド (Rye Bread) – ラトビア 🇱🇻
リガ・ブラック・ブレッドは、ラトビアの首都リガを代表する黒パンです。ライ麦を使って作られており、酸味としっかりとした風味が特徴です。サワードウを使って発酵させ、長時間焼くことで独特の濃い色としっかりした食感が生まれます。ラトビアでは、バターやスモークフィッシュ、チーズとともに食べることが多いです。
デンマークのラグブロット (Rugbrød) 🇩🇰
デンマークのラグブロットは、ライ麦を主成分とした濃厚な黒パンで、非常に栄養価が高く、食物繊維が豊富です。このパンは、スモーブローと呼ばれるオープンサンドイッチに使用されることが多く、上にニシン、サーモン、チーズ、野菜などがのせられます。ラグブロットは、デンマークの伝統的な食卓に欠かせない主食パンです。
ボリリアス (Borodinsky Bread) – ロシア 🇷🇺
ボリリアスは、ロシアで人気のあるライ麦パンです。モスクワ近郊のボロディノ村に由来し、独特の香ばしい風味と少し甘い味わいが特徴です。ライ麦と小麦をブレンドして作られ、コリアンダーやキャラウェイシードで風味付けされています。このパンは、ボルシチやハム、チーズとともに食べるのが一般的です。
ナーン (Naan) – トルコ 🇹🇷
トルコでは、ナーンやピデと呼ばれるパンが広く食べられています。ナーンは、トルコの料理に欠かせないフラットブレッドで、外はカリカリで中は柔らかく、さまざまなトッピングやディップとともに食べられます。また、ピデはトルコのピザのようなもので、さまざまな具材をのせて焼き上げます。
カイザーゼンメル (Kaisersemmel) ー オーストリア 🇦🇹
カイザーゼンメルは、オーストリアで最も有名なパンの一つで、直訳すると「皇帝のパン」を意味します。丸くて表面に美しいひだ模様があり、外はカリッとしたクラスト、中はふんわりとした食感が特徴です。カイザーゼンメルは朝食にハムやチーズを挟んだサンドイッチとして食べられることが多く、オーストリアの食卓に欠かせない存在です。
ツォプフ (Zopf) ー スイス 🇨🇭
ツォプフは、スイスを代表するパンの一つで、編み込んだ形が特徴的なバターたっぷりのパンです。外側は金色に焼かれたカリカリのクラスト、中は柔らかくしっとりしています。卵を使ったリッチな生地で、ほんのりとした甘みがあります。特に日曜日の朝食に食べられることが多く、バターやジャムを塗って楽しみます。
いかがでしたか?
パンだけには限りませんが、地理的要素と歴史的背景から、多様性に富んでいます。ライ麦や全粒粉を使った健康的なパンから、バターや卵を使ったリッチなパンまで、さまざまな種類のパンが日常の食事に取り入れられています。地元のパン屋で伝統的なパンを味わってみたいものですね。
