【日本酒の味わい・効果】

酒 発酵食品

こんにちは、garesuです。

日本酒の味わいについてお話をしますね。

日本酒は同じ醸造法でも、酒米や精米歩合、水、醸造工程によって味わいや香りの違いがあります。

味わい

日本酒は製造品質表示基準の分類や製法による呼称だけでは、味や香りの判断はできません。

日本酒の味を表す方法として用いられているのが、日本酒度酸度アミノ酸度という基準です。

日本酒度は酒に含まれる糖分の多さを表すものです。「甘口」や「辛口」の目安となります。
日本酒度が高い酒ほど辛口とされます。

酸度は酒に含まれる酸の量です。
酸度が高いと甘みが消されるため辛く、濃く感じ酸味が低いと甘くすっきりした味わいになります。

アミノ酸度は酒に含まれるアミノ酸の量を表します。
数値が大きいほどうまみが増し、小さければあっさりとした味わいになります。

温度による味や香り

日本酒の味と香りは温度によって変化します。
冷やしても、温めてもそれぞれの良さを引き出して楽しめます。

同じ酒でも、冷やすと酸味はさわやかになり、甘味はスッキリとした印象になり温めると酸味は丸くなり、甘味は増して感じます。


「ぬる燗」「人肌燗」「日向燗」というように感性豊かな呼び方があるのも温度差で楽しめる日本酒だからこそですね。

日本酒の温度と風味の変化表

温度帯(℃)呼び名特徴と風味の変化
5℃前後雪冷え(ゆきびえ)非常に冷たい状態。すっきりとした爽やかさが強調され、辛口酒に向いている。香りが抑えられる。
10℃前後花冷え(はなびえ)冷やして飲むと爽快感が増し、フルーティーな香りが引き立つ。吟醸酒や生酒に最適。
15℃前後涼冷え(すずびえ)冷酒としてはやや高めの温度で、酒の持つバランスが整い、甘みや酸味が感じやすくなる。
20℃前後常温(じょうおん)酒の本来の風味が最も感じられる。米の甘みや旨味がしっかりと感じられるバランスの良い温度。
35℃前後人肌燗(ひとはだかん)優しい温かさで、酒の甘みが引き立つ。旨味がまろやかになり、香りも豊かに広がる。
40℃前後ぬる燗(ぬるかん)程よい温かさで、酸味や旨味が際立つ。お酒の持つ繊細な風味を楽しむのに適している。
45℃前後上燗(じょうかん)温かさが増し、酒のコクと深い旨味が感じられる。濃厚な料理との相性が良い。
50℃前後熱燗(あつかん)はっきりした味わいで、アルコール感が増す。濃醇な味わいの酒や、辛口の酒に向いている。
55℃以上飛び切り燗(とびきりかん)非常に熱い状態。アルコール感が強調され、キリッとした飲み口。濃い味の料理や寒い季節に最適。

日本酒に含まれる栄養

日本酒は、主に米、米麹、水を原料として発酵させたお酒です。そのため、栄養成分もこれらの材料から由来します。

栄養成分

日本酒にはアルギニン、チロシン、セリン、グルタミン酸など20種類ものアミノ酸が含まれています。これは日本酒の原料の米に含まれるタンパク質が分解されてものです。
アミノ酸のほかにも日本酒には、ビタミン、ペプチドなど約700種類の栄養成分が含まれていると言われています。

健康・美容効果

日本酒には、適量を守ることで得られる健康や美容に関する効果がいくつかあります。日本酒は、古くから「百薬の長」とも呼ばれ、健康や美容に良い影響が期待できるとされています。

健康効果

血行促進と冷え性改 日本酒を飲むことで、血管が拡張し、血行が良くなると言われています。これにより、体の冷えを改善し、冷え性の緩和に役立つことがあります。特に、温かい「燗酒」は体を温めやすいです。

リラックス効果 アルコールの摂取は、適量であればリラックス効果をもたらします。ストレス軽減や、疲労回復に寄与することがあり、心の安定にも役立ちます。

消化促進 日本酒には酵素やアミノ酸が含まれており、これらが消化を助ける働きを持っています。食前酒として少量の日本酒を飲むことで、食事の消化がスムーズになることもあります。

動脈硬化の予 日本酒に含まれるアミノ酸やポリフェノールには、抗酸化作用があり、血管の老化を防ぐことが期待されています。これにより、動脈硬化の予防効果があると考えられています。

心臓病や脳卒中のリスク低減 適度なアルコール摂取は、HDL(高比重リポタンパク)コレステロールを増加させ、心臓病や脳卒中のリスクを低減させるとの研究結果もあります。

美容効果

美肌効果 日本酒にはアミノ酸やビタミンB群が含まれており、これらが肌の保湿やターンオーバーを助けます。また、日本酒を使った化粧水や入浴剤もありますが、これらの成分が肌を柔らかくし、保湿効果を高めるとされています。

メラニン生成抑制 日本酒に含まれるコウジ酸は、メラニンの生成を抑制する働きがあるため、シミやそばかすの予防に役立つと言われています。これが理由で、日本酒由来のコスメが多く登場しています。

アンチエイジング効果 抗酸化作用のある成分(ポリフェノールやフェルラ酸など)が含まれているため、肌の老化を防ぐアンチエイジング効果も期待されます。これにより、シワやたるみの予防につながります。

保湿効果 日本酒に含まれるアミノ酸やグリセリンなどの成分は、肌の保湿力を高める効果があります。特に冬の乾燥対策として、日本酒を入れたお風呂に入ることで全身の保湿を促す方法もあります。

※注意点

過剰摂取のリスク: いくら健康に良いと言っても、アルコールであるため、飲みすぎは肝臓に負担をかけるだけでなく、肥満や高血圧、アルコール依存症などのリスクを高めます。1日あたりの適量(おおよそ1合程度)を守ることが大切です。

アレルギーの可能性: 稀に日本酒に含まれる成分にアレルギー反応を起こす人もいるため、自分の体調や体質を確認しながら摂取しましょう。

醸造工程で醪(もろみ)を絞ったあとに残る固形物を酒粕といいます。

酒粕に含まれるレジスタントプロテインというタンパク質は食物繊維のようなはたらきがあり、コレステロールを低下させる効果が期待できます。

いかがでしたか?

適度な日本酒の摂取は、健康や美容にさまざまなメリットをもたらす可能性がありますが、バランスを保つことが重要なのですね。

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