【ビールの分類・効果 発酵酒】

ビール 発酵酒

こんにちは、garesuです。

ビールは、発酵方法によって3つに大別されます。

下面発酵ビール上面発酵ビール自然発酵ビール です。
それぞれ醸造に使われる酵母や製造方法が違います。
野生の酵母を使い1〜2年かけて熟成させる自然発酵ビールはあまり製造されていません。

下面発酵ビール

下面発酵ビール(ラガービールとも呼ばれます)は、現代のビール市場で最も広く親しまれているスタイルです。
特に日本の大手メーカー(アサヒ・キリン・サッポロ・サントリーなど)のビールのほとんどがこのタイプです。

特徴

  • 発酵温度:低温(7〜13℃)
  • 酵母の位置:タンクの**底(下)**に沈んで発酵(下面発酵)
  • 発酵期間:ゆっくりと、長期間(1〜2ヶ月程度)

味と特徴

  • すっきり、シャープ、透明感がある
  • 雑味が少なく、喉ごしがよい
  • 冷たくして飲むのが美味しい!

世界の代表的なラガービールスタイル

スタイル名特徴発祥地
ピルスナー淡い色、爽快な苦味、キレが良いチェコ
ヘレス苦味少なめ、マイルドで柔らかい味ドイツ・バイエルン
ドルトムンダーヘレスとピルスナーの中間的ドイツ
ダークラガー濃色、ロースト香があり甘めドイツ・アメリカ

日本の主な下面発酵ビール

ブランドスタイル特徴
アサヒ スーパードライピルスナー系超辛口、キレ重視、ドライな味わい
キリン 一番搾りピルスナー系まろやか、バランスの良い味
サッポロ 黒ラベルピルスナー系苦味とコクのバランス良好
サントリー モルツヘレス系香りと麦の甘みが特徴

保存と提供

・通常、冷蔵保存が推奨されます(5〜8℃くらいが飲み頃)

・ガス圧が高めなので、しっかり冷やすと泡立ちが安定

下面発酵ビールは「暑い日に喉越しを楽しみたい!」という時にぴったりなスタイルですね。

上面発酵ビール

上面発酵ビール(エールビール)は、フルーティーな香りや豊かな味わいが特徴で、クラフトビールや伝統的なヨーロッパのビールに多く見られるスタイルです。
日本でも最近は人気が高まってきています。

特徴

  • 発酵温度:高め(15〜25℃)
  • 酵母の位置:タンクのに浮かんで発酵(上面発酵)
  • 発酵期間:比較的短い(1週間〜10日程度)

味と特徴

  • フルーティーで香り高い
  • コクがあり、まろやか
  • 複雑な味わいで個性的
  • 飲み頃温度はやや高め(10〜13℃)

代表的な上面発酵ビールスタイル

スタイル名特徴発祥地
ペールエール柑橘系の香り、苦味とコクのバランスイギリス
IPA(インディアペールエール)強い苦味とホップの香りイギリス → 米国で進化
スタウト黒色でロースト香、コーヒーのような味アイルランド
ヴァイツェン小麦ビール、バナナのような香りドイツ・バイエルン
ベルジャンエールスパイシーで複雑な香り、個性的ベルギー

日本で買える代表的なエールビール

ブランド(商品)スタイル特徴
よなよなエール(ヤッホーブルーイング)アメリカンペールエール柑橘香、すっきり苦味
常陸野ネストホワイトエールベルジャンホワイトフルーティー&スパイシー
エビス プレミアムエールエール風ラガー香り豊かでややモルティー
東京ブラック(ヤッホー)ポーター(黒エール)香ばしさとコクが豊か

上面発酵ビールは「ビールの香りや深い味を楽しみたい」という人にピッタリなスタイルです。

自然発酵ビール

自然発酵ビール(ナチュラル・ファーメンテーション・ビール)は、空気中に存在する野生酵母や細菌によって自然に発酵させるという、とても伝統的かつ個性的なビールです。
その多くはベルギーで作られていて酸味や複雑な香りが特徴的で、「ビール界のワイン」とも呼ばれます。

自然発酵ビールの基本情報

発酵方法

  • 空気中の野生酵母(ブレタノマイセスなど)や乳酸菌を利用
  • 温度や湿度に大きく影響を受けるため、自然環境が重要
  • 発酵には数か月~数年と非常に時間がかかる

味の特徴

熟成が進むと風味が変化する(ワインのように熟成を楽しめる)

フルーティーで酸味がある(レモンやヨーグルトのような風味)

シードルやワインに近い感覚

酸味と炭酸、香りが複雑に絡む「通好み」の味

代表的な自然発酵ビールのスタイル

スタイル名特徴代表銘柄
ランビック(Lambic)自然発酵ビールの基本スタイル、酸味が強いカンティヨン、ブーンなど
グーズ(Gueuze)複数年のランビックをブレンド、瓶内二次発酵で炭酸強めリンデマンス、ティルカンなど
クリーク(Kriek)ランビックにさくらんぼを加えて熟成させたフルーツビールボン・ヴュー・クリークなど
フランボワーズラズベリー入りランビック、香りと甘酸っぱさが魅力リンデマンス フランボワーズ

自然発酵ビールの楽しみ方

ワイングラスやチューリップグラスで香りを楽しむ

よく冷やして(8〜12℃)飲むと酸味がまろやかに

チーズやフルーツ、脂っこい肉料理と相性◎

自然発酵ビールは、「一般的なビールとは一味違う体験をしたい!」という方におすすめのスタイルです。

ビールの効果

飲みすぎると肝臓に負担がかかり、脂肪肝や生活習慣病のリスクが高まります。

1. リラックス効果
ビールに含まれるアルコールは、中枢神経を抑制し、気分をリラックスさせる効果があります。適量であればストレス緩和にもつながります。

2. 食欲増進
ビールの苦味成分(ホップ)には食欲を刺激する効果があり、食前酒として飲まれることもあります。

3. 利尿作用
ビールには水分が多く含まれており、アルコールの影響で腎臓の働きが活発になり、利尿作用が高まります

4. 栄養補給
ビールはビタミンB群やミネラルも含んでいます。ただし、量を多く飲みすぎると、かえって健康に悪影響を及ぼすこともあるので注意が必要です。

※アルコール依存症のリスクもあるので、適量(例えば日本では男性なら1日ビール中瓶1本程度、女性ならその半分程度)が推奨されています。

いかがでしたか?

古代エジプト、古代ギリシャでは薬として利用されていたといいます。

個人差はあると思いますが、摂取量はほどほどで楽しくいただきましょうね。

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