【アジアの納豆達】

納豆 発酵食品

こんにちは、gresuです。

日本だけでなく、海外にも糸引き納豆に似た発酵食品があります。
アジアで親しまれている大豆の発酵食品をお伝えしますね。

アジアの納豆

韓国とインドネシアの代表的な2つになります。

韓国 チョングッチャン 🇰🇷

日本の納豆に似ていますが、さらに強い匂いが特徴です。この料理は、古くから健康食品としても知られており、タンパク質やビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。

ゆでた大豆を納豆菌の一種の枯草菌で2〜3日間発酵させ、塩や唐辛子粉などを加えたものです。

チョングッチャンは主にスープとして食べられることが多く、野菜や豆腐、キムチ、豚肉などを加え、塩や味噌で味を調整して作ります。寒い季節に特に人気があり、体を温める料理として知られています。

発酵食品としての健康効果も高く、消化を助けたり、腸内環境を整える作用があるとされています。しかし、その強い匂いから、好き嫌いが分かれる料理でもあります。

もしチョングッチャンに興味があるなら、まずスープで試してみると良いかもしれません。発酵食品の一種として、日本の納豆好きな人にも親しみやすいかもしれませんね。

インドネシア テンペ 🇮🇩

ナッツのような風味と歯ごたえのある食感が特徴です。タンパク質や食物繊維が豊富で、植物性の栄養源としてビーガンやベジタリアンに人気があります。

ゆでた大豆をテンペ菌と呼ばれるクモノスカビの一種で発酵させた食品です。

納豆のような粘りやにおいはなく、主に揚げ物や炒め物などにして食べられています。

その他     ※日本も含みます

アジアには、大豆を使った発酵食品が多く存在し、地域ごとに独自の文化や風味が発展しています。

アジアの主な大豆発酵食品の分布表

国・地域発酵食品名主な原材料特徴・使用用途
日本納豆大豆粘り気があり、独特の風味。ご飯にかけたり、料理のトッピングとして使用。
味噌大豆、塩、麹濃厚な風味のペースト。スープ、調味料、漬物に使用。
醤油大豆、小麦、塩液体の調味料。醤油ベースのソースや漬け汁に使用。
韓国チョングッチャン大豆強い匂いが特徴。スープとして使用される。
テンジャン大豆、塩、麹味噌に似たペースト状の発酵食品。スープや調味料に使用。
コチュジャン大豆、米、唐辛子甘辛い味のペースト。調味料やビビンバ、炒め物に使用。
中国豆豉(トウチ)大豆、塩塩漬け発酵大豆。炒め物や蒸し料理、ソースのベースに使用。
豆板醤大豆、唐辛子辛味が強いペースト。麻婆豆腐や炒め物の調味料として使用。
醤油大豆、小麦、塩液体の調味料。料理全般の味付けに使用。
インドネシアテンペ大豆カビで発酵させた固形食品。炒めたり揚げて使用。
タイトーアナオ大豆、塩発酵大豆。カレーや炒め物に使用される。
フィリピンタホ大豆、糖蜜豆腐に似た食品。甘いシロップをかけてデザートとして食べる。
ベトナムマムトム大豆、塩発酵させた大豆ペースト。調味料として使用。
ミャンマーペーボッ大豆、塩発酵大豆のペースト。スープや炒め物に使用。

発酵豆腐

納豆は大豆を納豆菌で発酵させた発酵食品ですが、大豆を使った豆腐もよくテーブルに並びます。
豆腐は大豆を煮て潰し搾りそこへにがりなどで固めたものです。
発酵は伴わないですが、豆腐の発祥の地の中国やその影響を強く受けた国や地域には、豆腐をさまざまな微生物の働きで発酵、熟成をさせた個性豊かな発酵豆腐があります。

にがりとは‥海水から塩を作る際に残る液体で、主成分は塩化マグネシウムです。

豆腐を固める凝固剤として使われ、独特の食感や風味を生み出します。また、ミネラルが豊富で健康にも良いとされています。

豆腐よう

沖縄の伝統的な発酵食品で、豆腐を紅麹や泡盛で発酵させて作られます。クリーミーで濃厚な味わいが特徴で、珍味として親しまれています。

豆腐ようの作り方は、時間をかけて発酵させることで深い味わいを引き出します。

材料
木綿豆腐(しっかり水分を抜く)
紅麹粉
泡盛(または他の強いアルコール酒)

手順
豆腐の水切り
木綿豆腐をしっかりと水切りします。豆腐を重しを使って数時間から一晩かけて水を抜きます。しっかり水を抜くことで発酵が進みやすくなります。

塩漬け
水切りした豆腐を角切りにして、表面に塩をまぶします。これを1週間ほど冷暗所で保存し、さらに水分を抜いて乾燥させます。

紅麹と泡盛に漬ける
乾燥させた豆腐を紅麹粉で覆い、泡盛に漬け込みます。密封できる容器に入れ、豆腐がしっかりと酒に浸るようにします。

発酵させる
漬け込んだ豆腐を冷暗所で1〜3ヶ月発酵させます。この期間中に、豆腐が柔らかくクリーミーな食感になり、独特の風味が生まれます。

完成
発酵が進んだら、豆腐ようの出来上がりです。チーズのような濃厚な味わいが楽しめます。

腐乳 

腐乳(ふにゅう)は、中国料理や台湾料理などでよく使われる発酵食品の一種です。
豆腐を塩漬けにして発酵させたもので、クリーミーで独特の風味を持っています。
一般的には調味料として使われ、濃厚で塩味や酸味が特徴です。

色や味のバリエーションがあり、例えば、赤腐乳(辛みがある)や白腐乳(まろやか)などがあります。

腐乳は、粥に添えたり、炒め物や煮物の風味づけに使ったり、ソースのベースとしても利用されます。また、栄養価が高く、特に発酵過程でビタミンやミネラルが増えるため、健康食品としても評価されています。

腐乳の風味や食感は少し癖があるため、初めて試すと独特に感じるかもしれませんが、慣れると非常に美味しいと感じられる発酵食品です。

腐乳の作り方は少し手間がかかりますが、家庭でも挑戦できる発酵食品です。

材料
豆腐(固めの豆腐が最適)
塩白酒(中国の白酒またはウォッカなど高アルコール度数のお酒)
唐辛子粉(お好みで)
発酵容器(ガラス瓶など)

手順
豆腐を乾燥させる

  • 豆腐を適当なサイズ(3~4cm角)に切ります。
  • 清潔な布やキッチンペーパーで包んで、水分をできるだけ取り除きます。
  • 水分を取り除いた豆腐を通気性の良い場所で乾燥させます(2〜3日間)。表面がしっかりと乾き、少し固くなるまで乾燥させるのが理想です。

豆腐を塩漬けにする

  • 乾燥した豆腐をボウルに移し、全体にまんべんなく塩を振りかけます。豆腐の表面をしっかり塩で覆いましょう。
  • 塩をまぶした豆腐をさらに1〜2日間ほど乾燥させます。この間に塩が豆腐に染み込み、風味が増します。

発酵容器に入れる

  • 発酵容器(ガラス瓶など)を清潔にして、乾燥した豆腐を入れます。
  • ここで、お好みで唐辛子粉をまぶすと、赤腐乳のようにピリッとした風味がつけられます。

アルコールで覆う

  • 容器に入れた豆腐が浸る程度まで白酒やウォッカを注ぎます。これは腐敗を防ぐために重要で、腐乳にアルコールの風味も加わります。

発酵させる

  • 容器のフタをしっかりと閉じ、冷暗所で2〜3ヶ月間発酵させます。時間が経つにつれて、豆腐が柔らかくなり、クリーミーなテクスチャーと発酵特有の風味が生まれます。

完成

数ヶ月後、腐乳が完成します。できあがった腐乳は、冷蔵庫で保存しながら数ヶ月間楽しむことができます。

腐乳はそのまま食べてもよいですし、粥やスープ、炒め物などに調味料として使うこともできます。また、お好みで味の変化を加えたい場合、発酵中に香辛料やハーブを追加することも可能です。

自家製腐乳は市販のものに比べて風味が豊かで、自分好みの味に仕上げられるのが魅力です。

いかがでしたか?

腐乳は知らない方もいらっしゃると思います。
世界の発酵食品、沢山ありますね。1つでも知ってもらえると嬉しいです。


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