【味噌 発酵食品】

味噌 発酵食品

こんにちは、garesuです。

お味噌についてお話をしたいと思います。

大豆発酵食品のお味噌は地域によって独自の発展を遂げています。
原料、製法は多岐にわたります。

お味噌は栄養価に優れ、免疫力を高めるなどの効果があることがわかっています。

味噌の歩み

味噌の起源

味噌の主原料は大豆です。そこに米麹や麦麹を加えて発酵させた食品です。

味噌汁の材料や調味料として使われる普通味噌と、おかずのようにそのまま食べる嘗味噌(なめみそ)に分類されます。

味噌の起源は、いくつかの説がありますが、一般的には中国から伝わった発酵食品が元になっていて
醤(ひしお)や豉(くき)が起源と考えられています。

醤は肉や魚を穀物と一緒に塩漬けしたもので、現在の醤油の原型にあたるものです。

豉は大豆と塩を混ぜてつくる発酵食品で金山寺味噌のように嘗味噌(なめみそ)に近いものでした。

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金山寺味噌とは‥

和歌山県、千葉県などでつくられている嘗味噌

大豆、米、麦に野菜類を合わせて醸造する。

径山寺味噌と表記されていることもありますよ。

古代の味噌

味噌の起源は奈良時代(710-794年)にさかのぼるとされています。当時、味噌は「未醤(みしょう)」と呼ばれ、大豆を発酵させたものではなく、魚や肉を塩漬けにした発酵食品でした。奈良時代には、中国から仏教とともに味噌の製法が伝わり、貴族や僧侶の間で利用されました。

平安時代から鎌倉時代

平安時代(794-1185年)になると、味噌は徐々に大衆にも広がり、食卓での使用が増えていきました。この時代には、大豆を使った味噌が普及し始めたとされています。また、味噌は保存食としても重宝されており、武士たちが戦場に持参する食料の一つとしても利用されました。

室町時代から江戸時代

室町時代(1336-1573年)には、味噌の製法がさらに発展し、多様な種類の味噌が作られるようになりました。この時期、味噌は家庭で自家製されることが一般的で、各家庭や地域ごとに異なる味噌が作られていました。江戸時代(1603-1868年)に入ると、商業的な生産も始まり、味噌はさらに広く普及しました。味噌は栄養価が高く、庶民の食事の基本的な要素となり、米と味噌汁が日常の食事の中心となりました。

現代の味噌

現代の味噌は、さまざまな種類があります。例えば、赤味噌、白味噌、合わせ味噌など、色や味わいが異なるものがあります。味噌は日本料理の基本的な調味料として、味噌汁だけでなく、漬物、炒め物、煮物など、多岐にわたる料理に使われています。また、近年では健康食品としても注目されており、海外でもその人気が高まっています。

味噌の種類

お味噌はいろいろなタイプがあります。

原料・味・色、それらにより分類することができます。

原料による分類

大豆味噌(豆味噌)

原料: 主に大豆と塩
特徴:

  • 大豆のみを原料としているため、濃厚な風味と深い旨味があります。
  • 色は濃い茶色から黒に近い色まであり、熟成期間が長いほど色が濃くなります。
  • 名古屋を中心とした中部地方で多く作られ、「八丁味噌」が代表的です。

米味噌(米麹味噌)

原料: 大豆、米、塩
特徴:

  • 最も一般的な味噌で、米麹を使うことで甘みと旨味が増します。
  • 色は白から淡い茶色までさまざまです。白味噌は甘く、赤味噌は塩辛くなります。
  • 北海道、東北地方などの寒冷地では、塩分が高く保存性の高い赤味噌が多く、関西地方では白味噌がよく使われます。
  • 国産生産量の80%を占めています。

麦味噌(麦麹味噌)

原料: 大豆、麦、塩
特徴:

  • 麦麹を使用することで、独特の香りと風味があり、やや甘めの味わいになります。
  • 色は淡い茶色から濃い茶色までさまざまです。
  • 主に九州地方や四国地方で作られ、特に九州では甘めの麦味噌が親しまれています。
  • 生産量全体の約5%を占めています。主に中国、四国、九州地方で生産されています。

調合味噌(合わせ味噌)

原料: 2種類以上の味噌を混ぜ合わせる
特徴:

  • 各味噌の特徴を活かし、風味のバランスが良い味噌です。
  • 色や味わいは配合によってさまざまで、用途に応じて作られます。
  • 市販の合わせ味噌は、家庭で使いやすいように調整されていることが多いです。
  • 生産量は全体の約10%です。

味による分類

甘味噌

特徴:

  • 甘味が強く、塩味が控えめな味噌です。
  • 麹の割合が多く、発酵期間が短いのが特徴です。そのため、糖分が多く、甘い風味が感じられます。
  • 代表的なものとしては、京都の白味噌(西京味噌)があります。白味噌は甘くてクリーミーで、正月の雑煮や甘い味付けの料理によく使用されます。

使用例:

  • 白味噌を使った甘めの味噌汁
  • 白味噌をベースにしたデザートソースやドレッシング
  • 味噌漬け(魚や野菜を漬ける)

辛味噌

特徴:

  • 塩味が強く、しっかりとした辛さが感じられる味噌です。
  • 発酵期間が長く、塩分が高いのが特徴です。そのため、保存性が高く、風味が濃厚になります。
  • 代表的なものに、赤味噌(信州味噌、八丁味噌など)があり、特に東北地方や北陸地方でよく使われます。

使用例:

  • 濃い味噌汁(具だくさんの味噌汁など)
  • もつ煮や味噌煮込みなどの煮込み料理
  • 田楽(豆腐やこんにゃくに辛味噌を塗る)

中辛味噌

特徴:

  • 甘味と塩味のバランスが取れた味噌で、一般的な味わいです。
  • 多くの家庭で日常的に使われる味噌であり、地方や家庭によって味わいが少し異なります。
  • 米味噌や合わせ味噌がこのタイプに多く見られます。

使用例:

  • 日常の味噌汁
  • さまざまな和風料理の味付け(例えば、肉や魚の味噌焼き、味噌炒め)

合わせ味噌

特徴:

  • 甘味噌と辛味噌を混ぜ合わせたもの、または異なるタイプの味噌をブレンドしたものです。
  • 風味のバランスが良く、多用途に使用できるため、家庭でもよく使われます。

使用例:

  • 多用途な味噌汁
  • 煮物や炒め物、鍋物などのさまざまな料理

白味噌

特徴:

  • 非常に甘くて、塩分が少ないのが特徴です。
  • 米麹が多く、発酵期間が短いため、甘みが強調されます。
  • 京都を中心に関西地方でよく使用されます。

使用例:

  • 正月の白味噌雑煮
  • 和風デザートや甘いソースのベース

赤味噌

特徴:

  • 発酵期間が長く、塩味が強く、濃厚な風味を持ちます。
  • 八丁味噌や信州味噌などが代表的で、関東地方から中部地方でよく使われます。

使用例:

  • 赤だし(赤味噌を使った味噌汁)
  • 味噌煮込みうどん

色による分類

米味噌と麦味噌は色の違いによっても分類されます。

白味噌   クリーム色
淡色味噌  淡黄色〜山吹色
赤味噌   赤茶色〜茶褐色  の3種類

この色の違いは、大豆の原料処理や麹の量、製造工程によるもので主に醸造期間の長さによって変わります。

醸造期間(熟成期間)が短いと白っぽく、長いと茶褐色に近くなります。

分類基準種類原料特徴主な用途
原料大豆味噌大豆、塩濃厚な風味、深い旨味味噌汁、煮込み料理
米味噌大豆、米、塩甘味と旨味のバランスが良い一般的な味噌汁、煮物、炒め物
麦味噌大豆、麦、塩独特の香りと甘めの風味九州・四国地方の料理、味噌汁
調合味噌2種類以上の味噌各味噌の良さを組み合わせたバランス多用途に使用
甘味噌大豆、米麹、塩甘味が強い白味噌汁、味噌漬け、デザート
辛味噌大豆、塩、長期間発酵塩味が強く、風味が濃厚赤味噌汁、味噌煮込み料理
中辛味噌大豆、米または麦麹、塩甘味と塩味のバランスが良い一般的な日常料理
白味噌大豆、米麹、塩(発酵期間短い)非常に甘く、塩分が少ない、クリーミー白味噌汁、甘い味噌ダレ
赤味噌大豆、米または麦麹、塩発酵期間が長く、濃厚な風味赤だし、味噌煮込みうどん
合わせ味噌異なる色や味の味噌をブレンド風味と色のバランスが良い多用途に使用、日常的な料理全般

いかがでしたか?

発酵食品のお味噌のことについて起源からお伝えしました。
もう少しだけつづきますので、お付き合いくださいませ。

では、つづきは次回でお伝えしますね。

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