【アジアの塩辛 魚 発酵食品】

こんにちは、garesuです。

日本以外のアジアの国でも塩辛に似た発酵食品があります。
お伝えしますね。

アジアの塩辛

代表的な2種類です。

チョッカル

韓国の伝統的な発酵食品で、魚介類を塩漬けにして発酵させたものです。
日本の塩辛に似ており、主に魚の内臓やエビ、小魚、貝などの魚介類を塩と一緒に発酵させて作られます。
チョッカルは、韓国料理において重要な調味料や副菜として使われ、キムチ作りにも欠かせない食材です。

チョッカルの種類

チョッカルには、多様な魚介類を原料としたさまざまな種類があります。

  1. セウジョッ(새우젓): 小さなエビを使ったチョッカル。特にキムチ作りによく使われます。風味がまろやかで、塩味が強いですが、エビの甘みも感じられます。
  2. カンジャンジョッ(간장젓): 魚の内臓や身を醤油と塩で漬け込んで発酵させたもの。塩辛さと醤油の風味が特徴です。
  3. ミョルチジョッ(멸치젓): イワシ(ミョルチ)を使ったチョッカル。イワシの濃厚な旨味が詰まっています。
  4. オキアミジョッ(오징어젓): イカ(オキアミ)の内臓を使ったもの。イカの風味と塩味がバランスよく楽しめます。
  5. カニジョッ(게젓): カニの内臓を発酵させたもので、濃厚で少し甘みのある風味が特徴です。

チョッカルの作り方と発酵プロセス

材料の準備: エビ、魚の内臓、小魚などの魚介類を準備します。材料は新鮮なものが望ましいです。
塩漬け: 魚介類に大量の塩を加え、塩漬けにします。塩は、腐敗を防ぎつつ発酵を進めるために重要です。
発酵: 塩漬けにした魚介類を容器に入れて発酵させます。発酵期間は、材料や温度、湿度によって異なりますが、数週間から数ヶ月かかることが一般的です。発酵が進むにつれ、魚介類が酵素や微生物の働きで分解され、独特の旨味と風味が生まれます。
熟成: 発酵が進んだ後、さらに熟成させることで、味わいがまろやかになり、より深い風味が生まれます。

チョッカルの特徴

旨味と塩味のバランス: チョッカルは、魚介類の自然な旨味と強い塩味が特徴です。発酵によって生成されるアミノ酸が、料理に深いコクと風味を与えます。
保存性: 塩分が高いため、長期保存が可能です。これにより、昔から韓国では貴重な保存食として利用されてきました。
多用途な食材: チョッカルは、キムチ作りの材料として欠かせないだけでなく、料理の調味料やご飯のお供としても使われます。

チョッカルの使い方

そのまま副菜として食べる: チョッカルは、ご飯のお供としてそのまま少量を取り、食卓に並べることが多いです。塩辛い味わいが白米とよく合います。
キムチの材料として使用: 特にセウジョッ(エビのチョッカル)は、キムチ作りに欠かせない材料です。キムチに旨味と深いコクを加える役割を果たします。
料理の調味料として使用: チョッカルは、和え物や炒め物、煮物などに少量加えることで、料理全体に深みのある旨味を与える調味料としても使われます。

チョッカルの地域性と文化

チョッカルは、韓国の様々な地域で作られており、地域ごとに使用する魚介類や発酵の方法が異なるため、風味も異なります。
特に、韓国の沿岸部では、新鮮な魚介類が手に入りやすく、チョッカル文化が発展しました。
また、韓国の家庭料理や伝統行事の食卓には欠かせない存在であり、保存食としての重要な役割も果たしています。

チョッカルの魅力

チョッカルは、強い塩味と発酵による濃厚な旨味が特徴で、魚介類の豊かな風味を楽しめる食品です。
発酵食品特有の味わいを好む人にとっては、非常に魅力的な珍味です。
韓国料理の奥深さを象徴する食材でもあり、料理に多様な風味を与える重要な存在です。

シュリンプペースト

小エビを塩漬けにして発酵させ、ペースト状にした東南アジアや南アジアの伝統的な発酵調味料です。
地域によっては「バゴーン(Bagoong)」「トラシ(Terasi)」「カピ(Kapi)」などとも呼ばれ、フィリピン、インドネシア、タイ、マレーシアなど、さまざまな国で使われています。
非常に強い風味と塩味が特徴で、アジア料理の深い旨味を引き立てる調味料として広く使われています。

シュリンプペーストの作り方と発酵プロセス

材料の準備: 主に小さなエビ(またはオキアミなどの甲殻類)を使います。新鮮なエビを使用することがポイントです。
塩漬け: エビに塩を加えて混ぜ込み、しっかりと塩漬けにします。塩分は腐敗を防ぐとともに、発酵を促進する重要な役割を果たします。
発酵: 塩漬けしたエビを容器に入れて数週間から数ヶ月間発酵させます。発酵中にエビは分解され、独特の強い香りと風味が形成されます。
ペースト化: 発酵が進んだエビをペースト状になるまですりつぶします。この過程で、より滑らかな食感が生まれ、調味料としての使用がしやすくなります。

シュリンプペーストの特徴

強い香りと味わい: シュリンプペーストは、発酵によって非常に強い香りが生まれます。この香りは人によって好みが分かれますが、アジア料理に欠かせない深い旨味をもたらす要素です。
少量でも強い風味があり、料理に独特のアクセントを加えます。
旨味の濃縮: 発酵によって生成されるアミノ酸(特にグルタミン酸)により、エビの旨味が濃縮され、料理全体の味を深める調味料となります。
保存性: 塩分が高いため、長期間保存が可能で、常温でも比較的安定した保存ができることから、保存食としても重宝されています。

シュリンプペーストの栄養価

シュリンプペーストは、高タンパク質で、カルシウムやミネラル、ビタミンB12など、エビに含まれる栄養素が豊富です。
発酵による栄養の分解が進んでいるため、消化吸収がしやすいのも特徴です。
しかし、塩分が多いため、摂取量には注意が必要です。

シュリンプペーストの使い方

シュリンプペーストは、その強い風味から、料理に少量加えるだけでも味わいを大きく変えることができます。

調味料として: カレーやスープ、炒め物など、さまざまな料理のベースに使われます。例えば、タイ料理のトムヤムクンやカレーペースト、インドネシア料理のナシゴレン(炒飯)に加えると、料理全体に深い旨味が広がります。
ディップソースとして: シュリンプペーストを他の調味料やライムジュース、チリペーストなどと混ぜて、ディップソースとして野菜や揚げ物に添えて使います。特にフィリピンでは「バゴーン」がそのままディップとして用いられます。
炒め物や和え物に加える: シュリンプペーストは、野菜や肉、魚介類の炒め物に加えることで、独特の風味が料理にアクセントを与えます。また、サラダや和え物にも少量加えると、料理に旨味を追加できます。

地域別のシュリンプペースト

フィリピンのバゴーン(Bagoong): フィリピンでは「バゴーン」と呼ばれ、エビの他にも魚を使ったバージョンが存在します。フィリピン料理に広く使われ、特に「カレカレ」(シチューの一種)などに欠かせない存在です。
タイのカピ(Kapi): タイ料理では「カピ」として知られ、トムヤムクンなどのスープやカレーペーストに使われます。タイのディップソース「ナムプリックカピ」は、カピをベースにした有名なソースです。
インドネシアのトラシ(Terasi): インドネシアでは「トラシ」として知られ、ナシゴレンやサンバル(唐辛子ペースト)に使われます。料理全体の味を引き立てる重要な調味料です。
マレーシアのブラチャン(Belacan): マレーシアでも「ブラチャン」として使われ、特に炒め物やサンバル作りに重宝されます。

シュリンプペーストの魅力

ュリンプペーストは、発酵食品特有の深い旨味と複雑な風味が特徴で、少量でも料理に大きなインパクトを与える調味料です。
エビの自然な甘みと塩味、そして発酵による独特の香りが一体となり、アジア料理に欠かせない食材として広く愛されています。
初めて使う場合、少量から始めて、その風味を試すと良いでしょう。

国/地域塩辛の名称原料特徴主な分布地域
日本しおから(塩辛)魚介類(イカ、タラなど)内臓や身を塩で発酵させたもの全国(沿岸地域)
魚醤(いしる・いしり)魚を発酵させた液体調味料石川県、北陸地方
韓国チョッカル(젓갈)魚介類(エビ、イカなど)魚介類を塩で発酵全国
中国シューチャイ(虾酱)エビ小エビを塩で発酵させたペースト広東省、福建省
ユルォ(鱼露)魚を発酵させた液体調味料華南地域
ベトナムヌクマム(Nước Mắm)魚(イワシなど)魚を塩で発酵させた魚醤全国
タイナンプラー(น้ำปลา)魚を発酵させた液体調味料全国
フィリピンバゴオン(Bagoong)魚、エビ発酵させたペースト状の調味料全国
インドネシアトラシ(Terasi)エビ発酵エビペースト全国
マレーシアブドゥ(Budu)魚を発酵させた液体調味料マレー半島東部
ミャンマーンガピ(Ngapi)魚を発酵させたペースト全国

いかがでしたか?

ナンプラーは使われいる方もいらっしゃるとおもいます。
発酵食品なんですよね。


その国の文化を楽しむのも食事に変化があり、味の新しい発見があるかもしれないですね。

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